ぬじろぐ

好きなゲーム発表ぬこちゃん

シン・ゴジラを見てきた

ネタバレ注意。

8/1に見に行きました。
さすが田舎の映画館、公開されて間もないのに人が居ないぜ…こないだのインデペンデンス・デイ リサージェンスもそうだった。

過去のゴジラ映画は全然見ていないが、ここはこういう意図があるんだろうなとか考えて楽しめる演出が多くて面白かった。
元々踊る大捜査線TRICKのような会話のテンポが独特なドラマが好きなため、会議シーンも面白かった。
早口で喋るけど何故そうなるのかはちゃんと説明してくれるし、内容的にはそんなに難しいとは感じなかったかな。
特撮や怪獣映画は全然詳しくないので、パロディは全然わかってないと思う。ゴジラのしっぽが町の上空を通り過ぎていく所は「巨神兵東京に現わる」で見たアングルを思い出した。
まあ、その程度しか知識なくても普通に映画見てるだけで面白かった。
見逃している部分が多そうなのでもう3回くらい見たい。

ちなみに一緒に見に行った親父は、最初に出てきた小ゴジラ(蒲田くんとあだ名がついているらしい)が別の怪獣で、ゴジラと戦うのかと思っていたらしい。
ゴジラVS〇〇シリーズのイメージが強い世代なんだろうか?
なぜか「アメリカ人が好きそうな映画」と言っていたが、親父は何を見ても「アメリカ人が好きそうな映画」「話の筋が単純」と述べるのであまり当てにならないw

私はほぼ前情報ない状態で見ていて、ゴジラ第何形態とか全然知らなかったんですが(結果的に知らなくてよかったと思う)
庵野監督だからなーこれがゴジラなんだろうなー変形するんでしょ?いつになったら直立歩行するの?って思いながら見てました。
完全にネタバレ遮断してたわけではないので漏れ聞こえてくる情報はあるもので、なんとなーく「なるほど、エヴァなしで使徒と戦う感じなのね」と思っていたんですよね。
人間が人間だけの力でヤベーヤツと戦うっていうシチュエーションが大好きなんで、期待通りのものがみられて満足です。

  • リアルと言いつつ結構ファンタジーだよね。
  • 序盤にモロに2011年東日本大震災津波演出があって、あー、「正解」を知るとこうなるんだなと思った。あれがトラウマになっている人は気を付けたほうがいいかも。
  • ゴジラやべー怖ぇー!って感じはある。こういう感じの怖さはアメリカ版ゴジラにはあまりなかったように思う。
  • あっこれ ゴジラ使徒だ というかエヴァがない対ラミエル戦だ…
  • 最終決着に使われるのが兵器ではなく、電車などの日常にある乗り物や建機なのが胸熱
  • 無人在来線爆弾」等のオタクが喜ぶパワーワードをここぞとばかりに入れてくる。筆者はオタクなのでまんまと喜んだ
  • 怪獣VS怪獣の派手なバトルはない。まあ、そういうのあまり期待してなかったので特にがっかりはしなかった。
  • 邦画だが、恋愛描写がないのが珍しいなと思った。恋愛描写は不要とまではいわないが、この話においてはそれは重要ではないので、無理に捻じ込まれて話の方向性がグダグダになるなどしなくてよかったなあと思う。かと言って人間の感情が全く描かれていないかというと、そういうことも無いと思うんだけど。
  • 早口なだけで難解というほど難解でもない。序盤で何をするつもりなのかさっさと提示されて、方針転換せずに最後まで行くのでむしろわかりやすい。途中で展開が二転三転したりもせず、ずーっと目標に向かって仕事してる。それだけなのに面白いのはなんか変な映画な気がしないでもない。プロジェクトX的な面白さっていうのかな。
  • バカなことして無駄にヘイトを買う役のキャラや演出がないので、そういう意味では安心してみていられる。


※2017/11/12 地上波で放送されたのをTwitter実況しながら見たので、ちょっと追記しました。

『シン・ゴジラ』予告2

『シン・ゴジラ』ZIP独占取材!庵野監督のこだわり演出・歩き方・肌色・質感…初代に近づけたい!

ゴジラの形態変化

うーん、それにしてもゴジラが想像していた以上に使徒だった。とにかくチートで、地球上の生き物としての枠を超えてる感じがが使徒っぽいといえば分かるだろうか。
私、国産ゴジラ見たこと無いんですよね。この前のハリウッド版ゴジラ(ムートーVSゴジラ)は見ました。更にその前のハリウッド版ゴジラは、でっかいトカゲがシャカシャカ走ってて全然ゴジラじゃないじゃん…ってなったのだけ知ってる。そんな程度にしか知らない人間でもやっぱりゴジラについてのイメージって固定のものとしてあるわけで。
だから序盤でゴジラっぽくないキモい両生生物みたいな姿で出してきたのは、なるほどなーって思ったんですよね。まあ庵野だしな…って思ってみてる側には分かるけど…

作中世界では怪獣という概念がなく、ゴジラが初めて出現したという設定なので、もちろん登場人物はゴジラなんてものが存在するとは知らない。
でも観客は「ゴジラの映画なんだから当然ゴジラが出てくる」「ゴジラとはこういう姿をしていて口から放射熱線を吐く」というメタ知識を持ってしまっている。
最初に、見慣れない姿で出てくることで作中人物と観客のギャップがなくなり、「ゴジラ」という名前が付いた怪獣ではなく、「初めて見る正体不明の怪物」として見ることができる。
この演出はほんとなるほどなーだった。正体に気づいてる側も、どういう意図なのか察することができるのは良い。

シリアスなのになんか笑う

最初から緊迫感のあるシーンが続くのに、みんなすごい真面目に話してる政治家のやり取りがちょっと笑える。映画館でも笑いが聞こえていた。
その後もどんどんシリアスになるが、やっぱり笑うシーンじゃないののフフッとなる
「やったか!?」という台詞で思わず「フラグ立てんなwwwww」と言いそうになるのは私がオタクだからか…

海外(特にアメリカ)が「核使ってふっ飛ばせばいいじゃんwwww」と言ってくるのは想定内でしたが、日本側は首都に核落とされたらたまらないし、ギリギリまで粘って回避しようとするところがアメリカ映画との違いだなと。
特にゴジラ放射性物質で変異して生まれた設定(昔のゴジラは水爆実験が元でしたっけ?)なので、安易に核を使って解決してしまったらテーマが根底から台無しになってしまうじゃないですか。
インデペンデンス・デイ リサージェンスを1週間ほど前に見てたから、その辺りの違いが特に印象的だった。
無印のインデペンデンス・デイでは核持ったおっさんが特攻してたし、リサージェンスのほうでもアメリカは割と序盤の方で「核使おうぜwwww」って感じだったんですよね。んで、元大統領のおっさんが核持って異星人の母船に特攻するの。
ゴジラvsムートーでも、基本、核でどうにかしようとしますよね。
ほんと、アメリカは核をちょっと強い爆弾くらいにしか考えてないと思う…

まとめ

面白さ:◎ 面白かった。パンパン切り替わるカメラワーク、淡々と進むところが話に合っていて気持ちいい。ここが合わないと面白くないと思う。
不快度:△ 津波、逃げ遅れる市民など災害の映像がかなりリアルに表現されているので、それらの描写がトラウマの人は注意。足を引っ張る無能、不要な恋愛、不要で過剰な家族愛アピール、やたらでかい声で泣いたり叫んだりすればいいと思ってる演出など、ストレスをかけてくる人間はほぼいない。政府が無能でないと嫌な人には極めて不快だと思う
人に勧めたいか:△ 万人受けしなそうだが、一度見ておいては欲しい
再視聴:◎ もう1度見たら新たな発見がありそう。あと字幕が多いので

サントラ大好きなオタクなのでサントラが欲しい

エヴァでお馴染みのあの曲とかあの曲とかが流れるので、台詞に集中できないという事態に陥る。
サントラ買おうかなあ。
音質とか…音源がモノラルっぽい感じがしたし…オマージュで特撮怪獣映画の曲そのまま使ってたりするのかな…それとも地元の映画館の設備が古くてモノラルになっちゃってんのかな…と思って映画見てたんですが、いまAmazonの曲目リスト見たらオマージュですね。
あとは、エヴァでお馴染みのあの曲がいろんなアレンジでひたすら流れる。トラック16の、巨災対アレンジが好き。
白状すると、宇宙大戦争の曲、ずっとエヴァの曲だと思い込んでました…名前は聞いたことあったんですけどね…

追記

私は面白かったので褒めてますが、確かに変な映画ではあると思ってて、面白くないとか評価低いっていう意見もまあわかるかなと。

でも海外で低評価の理由に「登場人物の家族構成が不明」ってあるの見て、え、これ見て引っかかるのそこなの!?どうでも良くない?って思った…
どうでもいいというか、よく見ると携帯の待ち受けとかチラッとは出されてて何となく察せられるようになってるけど、家族への愛とか大々的にストーリーに出してこないのは特に不満に思ってなかったし、この話はそれが主題じゃないから無理に入れる必要ないという認識。
評価基準ってほんと人それぞれですね…