悪霊シリーズ 1〜6 小野不由美
あー、久しぶりに読んだ読んだ。絶版になってしまっていて手に入れるのが困難、ということで今頃になってしまいました。ゴーストハント(タイトルはこれだけど内容は悪霊シリーズという)のアニメ、途中までしか見てなかったんだよなあ…深夜にやるんですもん。
昔のライトノベルだなぁぁぁ…時代を感じる。そして1巻最後にナルがデレた…
一応アニメと漫画で見てたのであらすじは既に知ってる。けどだいぶ忘れてた。
小中学生向けのティーンズノベルということで文章がかなりゆるゆるなので、最初ちょっと読みにくかったんですが、慣れてくればキャラクター脳内変換余裕です。
それにしても、麻衣ちゃんはおばかなんだか常識あるんだかよく分かりませんな。
天上天下唯我独尊とか、ナルキッソスの逸話とかさらっと出てくる女子高生がどれだけいるんだ。大袈裟かもしれないけど、いまどきそれが現実ですからね…そりゃ話も通じないわけだよ(´・ω・`)ううう
3巻くらいまではまだ大人しいんですが、どんどん派手になる(笑)小野さんがどんどんホラー小説家として覚醒するというか。これ少女に読ませちゃいかんだろ…5巻のマンガ版なんて絵が怖すぎてトラウマレベルだよ!
あと最終話の7、8と続編のゴーストハント上下が残ってます…
狼と香辛料は9巻くらいまで読んだ
悪霊シリーズ6巻の感想↓
6巻
ネタバレしない程度に…
おお、マレビトktkr
また折口信夫の影。ほんとどこまでつきまとうんだあの師弟は…!
ということで六部殺しについての薀蓄補足でも。
六部殺しの話は有名ですねー。作中では、旅人を殺して財産を奪い裕福になるが呪われるというパターンしか説明されていませんでしたが、
旅人を殺して財産を奪い、裕福になった家に数年後子供が生まれました、ある日子供が殺された旅人の顔で「今度は殺さないでね」
…って言うパターンのほうが怖い話としては有名かな?夏目漱石の「夢十夜」中にもあります。
殺した相手が自分の子供に生まれ変わって罪を告発する、というのは現代にも受け継がれてる話型で、この場合は1人目の子供が可愛くないので殺し、2人目の子供を同じ場所に連れて行ったときに「今度は落とさないでね」と言い出すのが多いですかね。
小松和彦によると、六部殺しは所謂「憑物筋」と同じようなもので、実際にそういう事件があったかどうかはともかく、村という狭い共同体の中で、急に財を成した家に対する妬みから成立したのではないかということ。
小松和彦の本(一般向けの文庫で出てます)は読みやすいのでおすすめ。