ぬじろぐ

好きなゲーム発表ぬこちゃん

血界戦線を読みました

[asin:B010U99PVU:detail]
前から気になってたので、電子書籍でまとめ買い。
世界観が絶対好みだろうなーと思ってたのに、何故か読んでなかったんです。魔界都市〈新宿〉を思い出す。
これ10巻で完結なんですね…もっと長いのかと思った…超面白い…もっと読みたいよう うええ(´;ω;`)
※追記:第二部の連載が始まってるようです。ヒャッホォォォゥ└┤´д`├┘
意外に、というか(勝手にシリアス長編だと思い込んでただけなんですが)オムニバス短編的な形式なんですね。

アニメ1話は無料です
ってか、なんでサムネがザップ先輩なんですかねぇ…単行本でも主人公なのに表紙になかなか入れてもらえなかったレオくんを出したげてよぉ…
まったくアニメリアルタイム放送時に読んでいれば、こんな無駄な出費をすることもなく見られたものを(当然のごとく課金してアニメを試聴)

OP曲について

ところでOP曲がBUMP OF CHICKENなんですよね、このアニメ。
タイアップ作品のテーマやキーワードを見事に織り込んで曲を出してくることに定評のあるバンプなので何一つ文句はないのですが、OPアニメ見てて1点だけ気になることが。

「黒い目の人」って誰のことだ。

いやほら、目ってキーワードだと自然と主人公(メイン語り部?)のレオくんを連想するじゃないですか。
ですが彼の目(というか神々の義眼)は光を放つ青です。
妹であるミシェーラのことではないか、との説が結構ありますが、ぱっと聞いた時の印象からしてなんとなく違う感じがする。(この辺は私の個人的な感覚です)

じゃあ誰なのかって言うと、「黒い目」というのは「俺の目の黒いうちは」のような慣用句としても使われますよね。
目の黒いうち=生きているうち という意味です。実際に何色かはともかくとして。
ここから、黒い目の人=命ある者、ということになるんじゃないかと。
もちろんその中には、レオくんも入ってるわけです。

今までのバンプの歌詞の中でも、『生きている』ということはかなり大きなウェイトを占めてるように思えるんですよね。生きていること、生きていくということ、命そのものについて歌っていることが多いというか。

大げさな話してしまうと、私はたまに、生まれてきたもの、生きているもの全てへの祝福と応援ではないかと感じることがあるんですよ。ほんとに大げさな話ですが。
夢破れた者でも、負け犬でも、特別でもなんでもなくて選ばれなかった存在でも。生きていることの意味を忘れて、ただ息をして毎日を生きながらえるだけになってしまった空っぽの人間でも。
いま命が続いている、生きているというだけでそれは奇跡のようなことなんだと。
そして、最後には「選択するのは君自身だ、前を向いて歩け」と背中を押してくれる。選択する意思こそが特別を生むのだと。

これは歌詞だけじゃなくてオケの音使いも含めての部分があるのですが。例えば「ハロー、どうも 僕はここ」の部分。オケに鐘の音が入っていますよね。

血界戦線って要素の一つに 人間 VS 吸血鬼 があるじゃないですか。
あの世界では、吸血鬼は不死者であり怪物。「不死者を殺す矛盾」って台詞があるし、"ちょっと再生能力が高いだけの普通の生き物"ではない。(そういう世界観の話もあるから吸血鬼は扱いがわかりづらいw)
この辺HELLSINGや型月世界も似た感じなところありますが、吸血鬼といったら超常現象そのものみたいな、かなりチートな存在なんですよね。
それに対して、秘密結社ライブラの構成員たちは人間離れした特殊能力を持ってると言ってもあくまで普通の生き物扱いなわけです。

不死者にとっての「生きている」と、すぐ死ぬただの人間、あるいは普通の生き物にとっての「生きている」はかなり意味合いが違うと思うんです。
不死者にとって、生きていることは死なないってだけの意味で、なんども死にかけて「まだ命がある」なんて感じるようなことじゃない。なんたって不死ですから。怪我だってすぐ再生するし。そういう描写もあるし。
けど、脆弱でいつ死ぬかも分からん、命の短い人間にとってはそうではない。
その辺りからも、「不死の怪物」の対比として「生きている人」なのかなと。

という解釈に落ち着きました。お粗末。

Hello world!」ってちょこっとPC触ったことある人なら真っ先にプログラミング言語を思い出すと思う。言語に関係なく、新しくプログラミング言語を勉強しようとすると、大抵このHello world!が出てくる。
正常に文字を出力できるかどうかを試してるだけだから、別にこの文言でなくても良いはずなんだけど。まあ一種の伝統だよね。
何も知らない初心者向けの、プログラミングの最初の最初の第一歩がこの「Hello world!」だ、と思うと、何か来るものがないですかね。

余談

「選択する意思が大事」ってやつ、西尾維新作品にも感じる部分があります。
色々なシリーズが出てますが、頻繁に出てくる「最悪」ってみんな「良いも悪いもどちらでも同じ」「等しく価値がない」みたいなことを言いませんか?(だから「物語」シリーズの羽川さんがそういうセリフを言った時、「ああ、今回の最悪担当はこの子なんだなあと思ってしまったわけです)
これって、選択をしないってことじゃないのかな、と。
選ばないから特別もない。全て平等に価値を感じられず、特別がないということは誰も何も愛さないということに繋がる…という解釈はどこかで見た気がする。

人間は意識的・無意識関わらず常に選択をして生きているため、好みがなくなると何一つ選択・決定ができられないんだとか。事故で脳に損傷を負った人の症状にそういうものが出たんだそうで(ソースは忘れましたが)
いくら人工知能が発達しても今ひとつ使いものにならないのは、このためでは?とも言われてました。
選択するってとても大事なことなんじゃないかな。