ぬじろぐ

配布とフレンドに全力で寄りかかるソシャゲ日記

円環の夢

その日は大好きなバンドのライブがある日で、私は一ヶ月前から楽しみにしていた。
だから、アルバイトも早めに終わらせてもらった。それなのに、ライブが始まる直前になって突然呼び出しがかかる。
携帯電話に向かって非難の声を浴びせつつ私は出口へと向かう。何もこんなときに呼び出さなくてもいいじゃないか。

ライブ会場から外に出て、病院内のジグザグの通路を歩き、二つ目の角にあるコンビニの前を通り過ぎ、もう一つ角を曲がると丘が連なる芝生の庭がある。夜でもライトがついていてそれなりに明るい。
丘では2人が待っていて、ティラノサウルスに追われていた。
こいつがここをうろついている事は誰でも知っていることで、芝生の庭から出られないことも誰でも知っている。
要は、奴が遠くへ行っている隙に芝生に入り、全速力で走り抜ければ済むだけの事なのだ。ここを通り抜ければ目的の場所はすぐだった。

目的地に着くなり、新たな証拠が見つかった、と倉庫のような狭く暗い部屋を見せられた。外からの明かりで辛うじて中が見えている。
集中治療室のような機材や道具が置いてあり、電灯が切れているのか壁のスイッチを押しても電気は点かない。
よくみると、人ひとりが寝られそうなベッドがあり、機材はそれを囲むようにして置いてあった。
ここで何があろうが知ったことか。私はライブを聞きに行くんだ。会場へ戻る。明日死ぬから蕎麦が食いたいとかぬかしている奴がいる。勝手にしやがれ
ライブが始まる。
反対側の出口から出て行く私を横目で見て、私は知らない振りをする。