ぬじろぐ

配布とフレンドに全力で寄りかかるソシャゲ日記

緑色の液体を注射される夢

大通りの時計屋さんの前に掛かっている大きな柱時計に飛び込むと異世界にいける。
そんな話を聞いた。
どこで聞いたのかはわからない。いつの間にか、聞いたという記憶があった。

異世界に行って、その後は普通は仲間と旅をするのだろうけれど、私が行ったのは何処かのショッピングモールだった。
どう見ても全然ファンタジーじゃない景色が広がっている。
友達(ということになっているが、知らない人だ)とみんなでご飯を食べに行くことになっていて、エスカレーターで2階に上がるとそこは丸いホールになっている。
真ん中にガラス張りの筒型のエレベータが設置されている。ホール自体ドーム状の天井がガラス張りになっているから照明がついてなくても充分明るい。

唐突に敵襲のアラームが鳴る。敵は一人だけらしい。

男が、堂々とエレベータに乗って上がってくる。
なんか変なポーズを取っているところを見ると目立つのが好きなんだろうか。

私は基本的に見てるだけ。だって、ファンタジーな力なんてもらってないし。善良な一般市民な訳だし、攻撃手段とか武器とか持ってませんもん。
格好つけながらエレベータから降り立った彼は私の見ている前でホールにいた人たちにぼこぼこにされて、再びエレベータで退却していく。
あんた何がしたかったんですか?

そのとき、エレベータの中にさっきまで無かったものがある事に気付く。両手の平に乗るくらいの小さい箱が一つ。皆は気付いていないようだ。
内側の出っ張りに乗せるようにしてちょこんと置いてある。
エレベータのドアが開かないから内側から取り出すことが出来ない。
仕方なく外側のガラス(案外薄かった)を叩き割ると流石に皆も気付いて、こっちに近づいてくる。そのうちの一人が箱にかかっていた鍵を開けてくれた。
中身はなんてことのない爆弾だった。

ホールを囲むように配置されているカウンターの一つで看護師さんみたいな服を着ているお姉さんが手招きしているのが見えて行ってみると、透明な薄緑色のゲル状のものが入ったでっかい注射器を渡される。
え、何、これどうしろっての?と思っていたら、しょうがないなあという顔つきでお姉さんは私の手から注射器を奪い取り、血管も何も関係なさげに私の腕に針(と呼んで良いのかどうかもわからない、鉛筆くらいの太さの筒)をブスッと突き刺して中身を思いっきり注入した。
痛くは無いけどちょっとまってちょっとまって 大体何その緑色?効果は何?いきなり大量の液体を入れられたものだから右手がむくんでしまって仕方がない。
一段楽したところで今日はこの辺にしようか、と言ってショッピングモールを出て、時計屋の前に掛かっている大きな柱時計に飛び込んで普通にこっちの世界に戻ってきた。

友達一人は帰り道が違うからそこで分かれて、他の二人と私とで一本道を歩いて帰ってくる。
その頃にはもう腕は治っていて、いつも通りになっていた。